X10インプレッション2011年12月18日 14時53分54秒

11月下旬にFUJIFILM X10を購入して約3週間、いろいろ撮影してみました。
そのインプレッションです。

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まず、絞り優先など普通に撮ってみました。
アスペクト比は3対2で設定。
センサーがAPS-Cほどの大きさはありませんが、通常のコンパクトカメラより大きなセンサーを使っていますので諧調が豊かです。

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これだけの描写力があると単独でも充分使えます。
色抜けもいい感じです。

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レンズも28mmでf2.0~112mmでf2.8と明るいレンズで開放から絞りこんでもシャープな描写です。

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28mm

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112mm

最高感度はISO3200ですが、ノイズも少なく、実用上問題ありません。

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また、最新機種なので様々な機能がついています。
その中で気に入ったのが、発色の設定。
通常、デジタルカメラのフィルムシミュレーション(発色設定)は「Standrd」「Vivid」ですが、X10は「プロビア」(スタンダード)、「ベルビア」(鮮やかな発色)、「アスティナ」(落ち着いた軟調の発色)という設定になっています。
フィルムを使っている人ならご存知ですが、これは富士フィルムが出しているポジ・フィルムの名称です。その発色で設定してあります。
最初に操作した時、思わず「ニヤッ」としてしまいました。
X10では、1回の撮影で、この3色でデータを保存できる「フィルムブランケット」という機能がついています。
下の3点がそうです。

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プロビア(スタンダード)

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ベルビア(ビビッド)

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アスティナ(軟調)

360度パノラマ撮影という機能があります。。
パノラマモードにして、シャッターを押したまま360度回ると合成して10116×100pixelというパノラマ写真が撮れます。
これは動画撮影機能を使っていると思われます。
そうそう使わないでしょうが、なかなか面白い機能です。

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接写はスーパーマクロという機能があり1cmまで近寄って撮ることができます。
私はあまり接写をしないので、あれば便利ぐらいでしょうか。

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他にも背景ボケのコントロールや美肌モードなどがありますが、おそらく使わないでしょう。P.A.S.Mのモードと明るいレンズで充分撮ることができます。

操作性ですが、レンズを回して電源のオン・オフおよびマニュアルズームというのはとても使いやすいし、ファインダーも見やすい。
それに持った質感が良いのが気に入っています。

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欠点ですが、ファンクションのダイヤルが動きやすいとか、ファインダー内に何も表示が出ないというのもありますが、一番大きな問題はバッテリーが持たないことです。
携帯電話のバッテリー程度の大きさなので枚数を撮ることができなないだろう思いましたが、その通りでした。
液晶を表示した状態で260枚となっていますが、実際は200枚でバッテリー警告がでました。液晶を表示させなければ600枚も可能ですが、ファインダーにデータが表示されない以上、液晶を消したままというのは実用的ではありません。
メインで使った場合、1日の撮影で400カット撮影というのは珍しいことではないので、これではダメと思い予備バッテリーを買いました。

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もう一つ注意しないといけないのは、ピンボケ。
ピントが合致した時の音とファインダー横のLEDが緑に変わらないと、ピンボケのままシャッターが切れてしまいます。
使い始めの頃、ピンボケが何カットかあり原因がわからなかったのですが、私の操作方法の問題でした。
D300のピント合致速度の感覚でシャッターを切るとピンボケを起こします。

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飛行機はピンボケ

でもコンデジとは思えない描写性能や、軽いのでとても気に入っています。
ちょっとした撮影では、これで充分です。
おそらくWebで見る程度でしたらD300とX10の区別はつかないと思います。
これから出番が増えそうです。