カメラメーカーの最近のニュース2012年02月13日 21時44分17秒

年が明けてからカメラメーカーのニュースが多いので、目立つニュースをピックアップして、簡単にコメントをつけてみました。

1.ニコンがD4、D800/D800Eを発売
ニコンがデジタル一眼でフラッグシップ機のD4、FXフォーマット(フルサイズ)のD800/D800Eの高級機の発売を立て続けに発表。
ハイエンドクラスのデジタル一眼の発売は3年ぶりぐらいでしょうか。
スペックを見ると両機とも「ここまで必要なのか?」と思うぐらいの仕様です。

昔からニコンの一桁ナンバーは、中高級機に新機能を搭載し、それを熟成させて搭載する手法を取り、また、プロの写真家の要望を受けた上で製品化しますので、中高級クラスより地味な感じがしますがプロの要望に十分応える性能と耐久性を持っています。
それにD4は、オリンピック・イヤーの今年、キヤノンに負けるわけにいかないニコンのプライドがかかっています。

一方、D800/D800Eの36.2メガピクセルのCMOSセンサーの売り出し方はインパクトがあります。D4が16.2メガピクセルですので倍以上です。先にも書きましたように中高級機に最新機能を搭載するというニコンがよく使う手法です。そしてフルサイズでこの性能、よく写るでしょう。一度、使ってみたいものです。

D4もD800/D800Eも動画機能を充実させています。
それもテレビカメラ並みの機能を持たせています。
最近CM撮影の現場では、テレビカメラで撮影するのではなくカメラの動画機能を使って撮影することも珍しくないことです。
その対応なのでしょう。

ニコンのサイトではAPS-CフォーマットのハイエンドクラスのD300Sの商品紹介が無くなっています。生産終了ですね。
次期D400の発売は何時になるのでしょうか。


2.富士フイルムがミラーレス一眼の高級機をX-Pro1を発売
同社初のミラーレス一眼です。
交換レンズも単焦点のみ18mm、35mm、60mm3種類を同時発売です。
交換レンズもズームは発売せず単焦点のみというのがこだわりですね。
富士フイルムは、Finepixシリーズとは別のXシリーズの展開の充実を図っています。
1年前の春に発売したX100を皮切りにX10、X-S1と高級コンパクト分野に製品を展開しています。X-Pro1は、その延長にあります。
富士フイルムというメーカーは、カメラはコンパクトカメラを中心に製造していますが、セミ版サイズ(6×4.5)のレンジファインダーカメラやXシリーズなどマニア受けするカメラを作ることが上手いですね。

3.オリンパスは一眼レフ型のミラーレス一眼を発売
オリンパスは現行のミラーレス一眼の「PEN」シリーズについで、新たにミラーレス一眼のOM-Dを発売。
見た目はフィルム一眼のOMシリーズ復刻版という感じです。
現行のPENシリーズはヒットして、いまや女子カメラの代名詞。
そのオリンパスがもう一つの資産「OM」を復活させることはメーカーも本気ですね。
往年のOMユーザーをどれだけ取り込むかですが、新しいユーザーにも「欲しい」と思わせる製品でありラインアップが必要ですね。
昨年末発覚した会社の不祥事を払拭する切り札となるでしょうか。

4.キヤノン御手洗会長が社長職に復帰
4月から現職の内田社長(CFO)の後任に御手洗会長が社長に復帰。
キヤノンの不採算部門を整理し業績をあげた御手洗会長が再び社長職に復帰します。
76歳という年齢での再登板は、御手洗氏のリーダーシップ再びなのでしょうか。
もしくは次世代を担う人材が育っていないというのもあるのでしょうか。
一眼レフの販売台数の50%以上がミラーレス一眼となっても、キヤノンは「ミラーレスが売れているのは日本とアジアだけだから」と理由で、参入する気配はありません。
現行のEOSシリーズは順調に売れていますし、プリンター事業も好調なキヤノン。
さて御手洗社長はどのような判断をするのでしょうか。

5.コダックがデジタルカメラ事業から撤退
先日、破産を申請したコダックが、デジタルカメラ事業から撤退すると発表しました。
デジタルカメラを開発したコダックですが、昔からカメラ作りは下手なメーカーです。126、110、ディスク、APS・・・どれも長続きしませんでした。
アメリカ人の気質に合わせて面倒な操作を必要としない、シャッターを押せば写るカメラしか作っていませんでしたが、それもスマートフォンに駆逐されてしまいました。
コダックのデジタルカメラを触ったことがありますが、あまりにも平凡で特徴の無いカメラでした。これでは売れないでしょう。
後はこの特許をどこに売却するかでしょう。


各メーカーには頑張ってほしいものです・・・と無責任な発言で締めさせていただきます。