龍谷ミュージアムに行ってきました2012年03月22日 21時22分01秒

19日の土曜日、スマートフォンの切り替え手続きで2時間待ちとなりました。
その時間を利用して龍谷ミュージアム(http://museum.ryukoku.ac.jp/)に行ってきました。
龍谷ミュージアムは龍谷大学が設立し、昨年4月に開館しました。

龍谷大学は、1639年に西本願寺に設けられた「学寮」が前身の大学です。
その関係で、この大学には仏教関係の貴重な資料が多数あり、特に、20世紀初頭、浄土真宗本願寺派第22代門主大谷光端が組織したシルクロード探検隊が収集した資料は同大学の図書館に収蔵されています。

もう一つ、数年前に放送されたNHK特集「新・シルクロード」において中国・新疆ウイグル自治区トルファンのベゼクリク石窟寺院の壁画をNHKと協同でCGで復活させたのが同大学でした。
その復元した壁画をここで展示しています。

それらコレクションを見に行こうと思いつつ、近いこともあり何時でも行けると考えていたら、逆に行きそびれていました。

小雨の中、ヨドバシカメラ京都から歩くこと約10分。
堀川通を挟んで西本願寺の向いに建てられています。

龍谷ミュージアム03


龍谷ミュージアム01


龍谷ミュージアム02


1階が受付で展示室は2階と3階になっています。
開館特別企画は「釈尊と親鸞」です。
2階は仏陀に関する展示、生誕から入滅までと、その後の仏教の伝播についての展示です。
ガンダーラ美術品など良いコレクションを揃えて展示しています。

龍谷ミュージアム07


その2階の一角にベゼクリク石窟寺院の復元した壁画が常設で展示されています。
この壁画を見上げていると、なぜか喜多郎のシルクロードのテーマが頭から離れなくなりました。
(喜多郎は最初の「シルクロード」の音楽を担当。「新・シルクロード」はヨーヨー・マが担当。)
館内は写真撮影はできませんので、龍谷ミュージアムのHPの写真をお借りします。

龍谷ミュージアム08
(c)龍谷ミュージアム


また館内に併設されている上映室では、ベゼクリク石窟壁画復元の短編ドキュメントを上映していました。

当時、西洋列強が地図上の空白地域であったシルクロードを探索し多くの資料を持ち帰っています。(目的は当然、軍事用です。)
このベゼクリクの壁画も遺跡保存の名目で各国が切り刻んで自国に持ち帰りました。
大谷探検隊も例外ではありませんでした。
その各国に残っている壁画を合成し、足らない箇所は資料などから読み解き復元させました。
20世紀初頭のシルクロード情勢と各国の力関係で散逸してしまった壁画を修復するプロセスはとても興味深いものでした。

話はそれますが、当時の探検については、スウェン・ヘディン著『さまよえる湖』などで知ることができます。高校生の時、この本を読み「楼蘭」や「ロプノール」という地名を初めて知りました。

3階は親鸞に関する展示で、仏陀と同様、生誕から入滅まで、浄土真宗の広がりや、どのように浄土真宗が分派していったなどの展示です。
これも順に見ていけば、浄土真宗の成立までの流れが素人にも分かるようになっています。
本家本元だけあり、展示されている資料は一級品です。

見終わって、一大学がこれだけのミュージアムを作り、コレクションを展示して公開することには感心しました。

4月28日からの企画展は大谷探検隊が持ち帰った資料を中心とした「仏教の来た道」です。
ぜひ行きたいですね。

龍谷ミュージアム04


龍谷ミュージアム06


龍谷ミュージアム05


ミュージアムを出ると雨も上がり、立ち寄った西本願寺の梅は満開でした。

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