妖艶でセクシーなフリートウッド・マックの音楽2006年06月13日 21時02分29秒

Fleetwood Mac

フリートウッド・マック(Fleetwood Mac)、70年代半ばから80年代前半にかけて世界で最も成功したロックグループの一つです。
もとは60年代後半ブリティッシュ・ブルース・ロック・バンドとしてミック・フリートウッド(ds)とジョン・マクビー(b)の2人が中心で結成されました。フリートウッド・マックという名称はこの2人の名前からつけられています。

初期にはピーター・グリーンなども所属し、後年サンタナの大ヒットで有名になる「ブラック・マジック・ウーマン」もこのブルースロック時代のマックのオリジナルです。
私もこの時代の「英国の薔薇(English Rose)」「アルバトロス(Albatross)」などを持っていますが渋いブルースロックで、後半と同じグループとは思えません。

何度もメンバーが入れ替わり、70年代になるとクリスティン・マクビー(p.key.vo)が加入。1975年発表の「ファンタスティック・マック(Fleetwood Mac)」(原題と邦題が異なります。)から、リンジー・バッキンガム(g.vo)、スティービー・ニックス(vo)が加入して5人となります。
ファンタスティック・マックから、音楽性がブルースからアダルト・オリエンテッド・ロック(AOR・・・もう死語ですね。)に代わり、このファンタスティック・マックはビルボードのアルバムチャートに70週以上100位以内にはいるヒットとなります。
これによりマックは一挙にメジャーとなりました。

リンジー、クリスティーン、スティービーの3人のボーカルが多彩な楽曲を生み出し、柔らでポップなメロディーラインとあわせて、マックの音楽イメージとなります。



そして1977年、世界で1,700万枚を売ったモンスターアルバム、「噂(Rumours)」が発表されます。このアルバムから「オウン・ウェイ(Go your own way)」「ドリームス(Dreams)」「ドント・ストップ’(Don't Stop)」とシングルヒットを飛ばすことになります。

3人のボーカルは三者三様で魅力的なのですが、特にスティービーのアルトボイスで妖艶な声は一度聞くと忘れられません。
彼女の曲のイメージは「妖精」「ジプシー」「魔女」など幻想的であり、詞そのものも幻想的な詞が多いです。コケテッィシュで小悪魔的な容姿とあいまってマックのイメージともなりました。
1978年の日本公演、大阪では万博ホールでした。その時、私も聴衆の一人でしたが、その時スティービーは風邪をひいていたため、声がガラガラ。その声で歌う彼女の声はこの上なくセクシーで鬼気迫るものがありました。
このコンサートでのスティービーのボーカルの凄さは、スティーブン・タイラーでもミック・ジャガーでも私の心を揺さぶらないな。

1979年に2枚組アルバム「牙(Tusk)」、1980年に「マック・ライブ(Fleetwood Mac Live)」を発表しますが、メンバーがソロ活動に入り、1982年の「ミラージュ(Mirage)」をヒットさせた後リンジーが抜け、クリステーンやスティービーも脱退していき、メンバーを変えてアルバムを出して冴えないので、さほどヒットしないという状況になります。
実質は活動休止状態になります。

メンバーのジョンとクリスティーンが別れ、リンジーとスティービーも別れ、ミックも離婚するというプライベートでもバラバラになっていきます。

そして1997年、アンプラグド・ライブでこの5人による1日だけの再結成ライブが実現。このライブは「ダンス(The Dance)」として発売され、彼らの才能が決して錆付いていないことを証明してくれました。
CDは世界で600万枚売れ、ライブのDVDも相当な枚数が売れました。
もちろん私もDVD持っています・・・20年経っても妖艶でセクシーなのは変わっていませんでした。

そして2003年「セイ・ユー・ウィル(Say You Will) 」発表。よもやこのメンバーでアルバムが出るとは思っていなかったので嬉しかったですね。
変わらないスティービーの声、リンジーのギター、クリスティーンのピアノと声、ミックのドラム・・・やっぱりFleetwood Macではこうではなくちゃ。