パタゴニア・椎名誠 ― 2005年11月07日 21時25分27秒

三谷眞紀さんのサイトAPAKABA?で連載が始まった「シリア・ヨルダン編」の旅行記を読んでいたら、椎名誠の「パタゴニア ~あるいは風とタンポポの物語り~」を思い出しました。
本箱を探してみたら奥から出てきました。
椎名誠の本はかなり処分しましたが、手元に残した数少ない著書です。
奥付を見ると1987年、こんな古い本だったのかとちょっと驚き。
内容は、椎名氏がチリ・パタゴニアを旅したときの旅行記ですが、同時に精神を病んだ奥様の病状を心配しつつ旅を続ける葛藤を描いた私小説でもあります。
文体は椎名氏独特の「昭和軽薄体」の書き方なのですが、妻を心配する記述が入るため、この時期の氏の著書としては珍しく「重い」書き方となっています。
当時、「シーナにしては重いなぁ。」という感想を持ったことは覚えています。
まだ独身だったので大事な人への思いというのがわからなかったのかな?
ただ心に引っかかっていたので、今まで残していました。
17年ぶりに読み返した「パタゴニア」そして「あとがき」を読んだら、ちょっと感動してしまいました。
そこには大事な家族への「愛」がありました。
最近のコメント