渋くてカッコいいダイアー・ストレイツの音楽 ― 2006年06月16日 15時37分31秒

ダイアー・ストレイツ(Dire Straits)、「絶体絶命」か「袋小路」と訳せばいいのか、この不思議な名称のグループが結成されたのが1976年のイギリスでのことでした。
マーク・ノップラー(g.vo)、弟のデヴィッド・ノップラー(g.vo)、ジョン・イルズリー(b)、ピック・ウィザーズ(ds)の4人。
このグループの特徴はマーク・ノップラーのワンマン・バンドなで他のメンバーは、結構入れ替わっています。
1977年「悲しきサルタン(Sultans of The Swing)」でデビュー、ところが当初はからっきし売れずに、精力的なプロモーションでヨーロッパで売れ始め、1979年アメリカデビューでアルバム、シングルともにヒットしました。
私もFMで「悲しきサルタン」を聞いたとき、凄いギターテクニックと対照的な淡々と歌うボーカルの対比が印象に残りました。
ボブ・ディランを尊敬している話を聞けば納得でした。
デビューアルバム「悲しきサルタン(Dire Straits)」を買い、聞くたびになんてすごいグループなんだとお気に入りになりました。
1979年セカンドアルバム「コミュニケ(Communique)」、1980年「メイキング・ムービーズ(Making Movies)」をリリース、特にメイキング・ムービーズに収録されている「トンネル・オブ・ラブ(Tunnel of Love)]は12分という大作ですが、エンディングが抜群によくて、私の一番のお気に入りの楽曲です。
1982年「ラブ・オーバー・ゴールド(Love Over Gold)」をリリース。
1984年ライブ2枚組「アルケミィ(Alchemy)」をリリース。「錬金術」と名づけられたこのアルバムは、バンドの実力を遺憾なく発揮した大好きなアルバムです。
このアルバムに収録された「悲しきサルタン」「トンネル・オブ・ラブ」はカッコいいの一言。マークのギターが唄っています。
どのアルバムも、アメリカでも本国英国でもベスト10以内にはいる程売れたのですが、日本では、今ひとつマイナーなグループでした。
私もデビューアルバムから揃えていたのですが、このグループについて話をした記憶がそれほどありませんでした。
そして1985年「ブラザー・イン・アームス(Brother in Arms)」をリリース、このアルバムに収録されている、当時流行っていたMTVを揶揄した「マネー・フォー・ナッシッシグ(Money for Nothing)」が大ヒット。当のMTVでガンガン流されるというオマケもつきました。
そして、このアルバムは世界で3,000万枚というとんでもない売り上げを記録しました。
遅ればせながらやっと日本でも認知されました。
でも正直売れたとは思えなかったですね。
1991年「オン・エブリー・ストリート(On Every Street)」をリリース。実質これがオリジナル・アルバムとして最後となります。この後は「オン・ザ・ナイト(On The Night) 」「ライブ・アット・BBC(Live at The BBC)」とライブアルバムをリリースしますが、グループとしては解散状態でした。
3種類のライブ・アルバムを聴くと、このグループはライブ・バンドとしての力を持っているのが良くわかります。今となっては、日本ツアーがなく「生」の公演を聴くことができなかったことが残念です。
1988年、エリック・クラプトンがジョージ・ハリスンと共に日本ツアーを行ったのですが、そのエリック・クラプトン・バンドのサイド・ギターがマーク・ノップラーでした。
マークとジョージ・ハリスンで「マネー・フォー・ナッシング」を演奏したと聞いた時はウソだろうと真剣に悔しく思いました。
マークは早くから映画音楽を手がけていて、その中でもスコットランドを舞台にした「ローカル・ヒーロー」は映画も良かったですが、メイン・テーマは優しく遠くへ連れて行ってくれる雰囲気のある曲で、ライブでも必ず演奏しています。
アコーステックの響きが優しい気持ちにさせてくれます。
解散後、マークはコンスタントにソロアルバムを出しています。
どれも味のある渋い演奏です。
このグループいつ聞いてもかっこいいなぁ・・・なんで日本で売れなかったのだろう。
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