モン族とケシの花2013年05月12日 16時06分59秒

昨日のカレン族の話に続いて、今日も少数民族のモン族の話です。
モン族は中国雲南省のミャオ族を起源とし、中国、ラオス、タイ、ミャンマーなど俗に言うゴールデン・トライアングルエリアを中心として生活をしている民族です。

ゴールデン・トライアングル


このモン族は、インドシナ紛争時にラオスにおいて同じ民族同士戦うという悲劇があり、シンドシナ紛争終了後、粛正があり多くのモン族がアメリカに亡命しています。
その話は2003年のラオス旅行記に記しています。
http://www.ne.jp/asahi/travel/ogawa/laos/laos07.html

そして近年まではゴールデン・トライアングルでケシや大麻を栽培していました。
この地では他に換金できる作物もなく、長年ケシ栽培を行っていました。。
それもミャンマーの麻薬王クンサー亡き後、タイやラオスの軍の掃討によりこの地でのケシ栽培は終わりました。
今やこの地は経済特区となりカジノなどができ、パスポートなしで国境を越えることができたりと観光エリアとなっています。

カレン族とは別の意味で私が関心を持っている民族です。

チェンマイの郊外にモン族の村はあります。

モン族

モン族


民族衣装などの土産物屋が並び、その道を上がっていくと途中で入村のためのお金を払いさらに坂道を登って行くと茅葺きのモン族の博物館があります。
民族の歴史などの説明や農機具などか無造作におかれています。

モン族


そこを抜けると広場にでました。
その一角にはケシの花や大麻草が植栽されています。
ケシ坊主の樹液から作られるのがアヘン、それをさらに精製するとヘロインです。

モン族
ケシの花

ケシ坊主
ケシ坊主・・・観光客が傷つけた跡があります

大麻草を乾燥させたのがマリファナ。

大麻草
大麻草

大麻草

観光客はケシ坊主に傷をいれる姿で記念写真を撮っています。
モン族がケシを栽培しても買い取り値はとても安かったそうです。
それでも他の作物より高い換金作物でした。
カレン族のように見た目ですぐわかるものではなく、民族衣装は独特ですが、写真の少女のように日常で着用しているわけではなさそうです。

モン族


モン族


バイクの少女の背中のデザインはモン族のデザインであることはわかります。

モン族

カレン族と同様、観光で生きて行かなければならない民族なのでしょう。
ケシの花の美しさのみが印象に残ったモン族の村でした。