写真を撮るスタイル2005年10月05日 22時40分51秒

NikonF3

10月1日のオフ会のとき、「ogawaさんて(写真を)撮るのが速いですね。いつ撮っているのか気がつきませんでした。」 と言われました。
以前にも「こんなに(写真を)多く撮っていたなんて気がつかなかった。いつの間に撮っていたの?」と言われたことがあります。

そんなに速いかな?
「速い」と「上手い」は全く関係ないのですが、今まで意識したことが無かったので自己分析すると同時に私の撮影スタイルを書いてみます。

以前のblogで「写真の撮り方」を書きましたが、それは「私の写真撮影に対する考え方」でした、今回は実際どのように撮っているかを書いてみます。

「ああ、こいつこんな撮り方をするのか!?」と知っていただいたらいいかな。

専門用語も混ざるのでわかりにくい箇所があるかもしれませんが、その箇所は読み飛ばしてください。

機材
メインカメラ Nikon F3 サブカメラ Nikon EM、Contax T2
レンズ 24mm、35mm、50mm、90mm、180mmを中心とした単焦点レンズ。
ズームレンズは1本持っていますがほとんど使いません。

デジカメはメモがわりですので、通常撮影ではあまり使いません。

海外でも国内でも左肩にカメラを下げ、右肩にはカメラバック、カメラバックの口は開けたままで即レンズが出せるようにしています。
カメラバックの中には交換レンズが2~3本、レンズキャップをはずして並べて入れています。
カメラ本体も、よほど「ヤバイ国」や「撮影禁止エリア」でもない限り出したままです。「スリ」や「盗難」は考えていません。
アジアやヨーロッパは経験上大丈夫です。

カメラは通常35mmレンズを装着。シャッターロックは解除、レンズキャップははずしたまま、シャッタースピードAUTO、絞りf4に設定。
これでとっさの撮影はほとんど対応できます。
日中の街中のスナップでは「押せば写る」状態です。

またf4という設定は、私の使うレンズはf1.4~f2.8クラスなので1~2段絞る・・・これでレンズの性能(解像度)があがります。

さて準備はOK・・・街に出てみましょう。



街を歩いていて「あっ、これ」という光景に出会います。
同時に頭の中で構図を組み立てます。
レンズは・・・OK・・・35mmで大丈夫。
カメラを構えて一枚。
ほとんど気づかれず自然なカットが撮れました。

さて次は素敵な女性が




後ろから・・・構図のイメージができます。
その瞬間、右手はカメラバッグの90mmレンズを取り出して、歩きながら35mmとレンズ交換。この時も90mmも絞りf4に設定してあり。
レンズ交換して、そのまま縦位置でイメージのままシャッターを切ります。



また、そのカップルと会いました。
雰囲気は抜群。
90mmのままワンカット。




つづけて美味しいシーン・・・
その後、このカップルに気がつかれて、サービスでもう一度キスしてくれましたが、やはり不自然でした・・・こちらの方が自然でGoodでした。

次は空の写真。




空の写真は見上げた瞬間、どのような広がりを撮ろうかというイメージで使用レンズが決まります。
レンズを換えてファインダーを覗いたらシャッターを切っています。

もちろん三脚をすえて絞り込んで撮るとか、露出倍数を計算して撮ることもありますが、その前に撮る写真のイメージで構図を決めます。
これで90%終わっています・・・あとはシャッターを切るだけ。

ズームレンズを使わないのでファインダーを覗いてから、ズームの画角を変えるとう動作はありません。
24mm、35mm、50mm。90mm、180mm他それぞれ写る画角は頭に入っています。
F3もマニュアルカメラですが、ファインダーのドコでもピントが合わせることができるように方眼マットに換えてあります。
ファインダーを覗いて一瞬でピント合わせてシャッターを切るという動作が意識せずにできます。
カメラの露出の癖もわかっていますので、「このような光線状態だとこのように写る」という経験則がありますので、ほとんどイメージどおり撮れます。

そりゃ肘が当たって空シャッターを切ったり、無駄なカットもあります。
またイメージが合わなくて撮らないこともあります。
それも計算のうち・・・100%全て撮れるわけではありません。

こういう風に書いてみてわかりました。
私の写真は、撮る前に90%決まっている。
「撮る」という行為は、最後の10%の動作である、ということ。

左肩に下げているカメラを右手で持ち上げ、ファインダーを覗いて、人差し指で半回転でピントを合わせシャッターを切る。
ほんの数秒以下の動作です。

三谷眞紀さんがBBSで上手く書いてくれました。
「最小限の動作で、最小限の動線だけを描いて動く」
そうかもしれません。

それが「速い」ということになるのかな?
そしてこれが私の撮影スタイルです。