人を助けた話2007年01月31日 21時40分21秒

1月26日の夜、大学が後期の定期試験の期間中ということもあり、
ホームには多くの学生が電車の到着待っていました
私は一番前の黄色の線の所に立って本を読んでいました。
あと2~3分で電車が到着しようかという時、後ろの立っていた女性から
「わぁ!」と声があがりました。
振り向くと私の横に立っていた若い男性が後ろに倒れこんでいました。

彼は「スミマセン!」と謝って立ち上がり、私の横に立ちました。
気になり横目で見ていたら、彼の身体が前後にゆらゆらと揺れていました。
「もうすぐ電車くるなぁ。」と思っていたら、彼の身体が前につんのめるのように倒れました。
「ヤバイ!」と私は彼の正面にまわり彼を支えました。
もう私の後ろは線路。
「頭から落ちたら大怪我、もう少しで電車が来る!」
にしても私よりデカイ、ともかく支えて後ろに待っている人に
手伝ってもらい彼をホームに寝かしました。
その時、電車が到着・・・良かった線路に落ちなくて。

マスクで顔は覆われて、目は白めをむいて気絶状態。
私は一人の若者を指差して「そこの青のジャケットの君、駅員呼んできて!」
(こいうときは「誰か」では人は動かないので明確に指示をだしてあげることが肝心。)と指示をして、
私は携帯から119番をかけて「JR○○駅の京都方面のホームで若い男が倒れました。
救急車の出動をお願いします。」と救急車の出動を要請しました。

その時、一人の年配の女性がしゃがんで「このまま頭をちょっとあげて」
と言って彼の脈を取り始めました。
「私は、○△病院の婦長をしています。脈が弱っています。
ウチの病院の当直に連絡しますので運んでください。」
「今、救急車呼びましたので、あと5分くらいで到着します。」
「わかりました。救急隊には○△病院に運ぶよう指示してください。」
沈着冷静な婦長さんの動きはさすがでした。

その時、彼の意識が戻りました。
「大丈夫かい、もうすぐ救急車がくるから。学生証か身分証だせるかい?」
「すみません。熱があったのですが試験受けにきて・・・」と言ってポケット
から財布を出して学生証を見せてくました。
私は彼の所属学部に連絡して、状況説明して保護者に連絡するように依頼。

そして駅員が到着。
「あっ、ogawaさんでしたか。」
「あれ、Iさん。スミマセン、もう救急車呼びましたし大学にも連絡済みです。
到着したら誘導お願いします。」
いつも仕事でお世話になっている駅員さんなので、
挨拶抜きでやりとりができました。

そこへ救急車が到着。
救急隊がホームに来ると。
「あっ、ogawaさんが通報者だったのですか。」
「K隊長ですか。そうなんです。」
こちらも普段仕事でお世話になっている消防署の隊員・・・なんだよ知り合いばっかりかよ。
こちらも挨拶抜きで状況説明。
彼を運ぶとき、婦長さんが「私がついて行きます。そのほうがスムーズに
引き継げますので。」と言って救急隊に指示を出している。
プロの仕事に頭が下がるばかりでした。

駅の外で救急車を見送るとき、横から声がかかってきました。
「関係者の方ですか、ちょっと事情をお聞かせください。」
と聞いてきたのが警察官だった。
救急車も音を聞きつけて駅前の交番の警官が出っ張ってきたのだろう。
振り返ると「T巡査部長じゃないですか。」
「あれ、ogawaさんでしたか。」
なんだよ、私の知り合いばっかりかよ。
今日はこんな日なんだな。
ということで経過説明して事件性の無いことを理解してもらって終了。

週明け彼の学部の事務長から
「ogawaさんがいてくれて助かりました。母親もすぐにかけつけてくれました。」
「婦長さんのおかげですよ。ともかく無事で良かった。なによりです。」

そんな週末の出来事でした。