「青春18きっぷ」って使ったことは無いけど2006年02月24日 20時55分24秒

青春18きっぷ

夏休み、冬休み、春休みの直前になると発売される「青春18きっぷ」。
5回分の切符で11,500円。1日JRの普通列車乗り放題のチケットです。
企画モノとしては有名な切符で、18きっぷのハウ・トゥー本も多く出版されています。

最近、移動も旅の目的のひとつとか、安ければ時間がかかってもかまわないという国内旅行はしていないので、この手の切符を使って旅をすることはありません。
ただ、この販促用のチラシ・ポスターの写真が好きなんです。
毎回、ローカル線の写真を1枚の風景写真として撮影して、その1カットとコピーで構成されています。

以前、雑誌で「青春18きっぷ」のポスター写真撮影の苦労話を読みました。
人家の無いローカル線エリアで「旅に出たい」と思わせる撮影ポイントをいくつか候補にあげてロケハン。
そして1箇所に絞り撮影。
どうしても俯瞰などの構図になるカットが多いので、機材一式を山の上などにあげるのに一苦労。
ポスターはB2という大判サイズ、そのため通常の35mmカメラでは解像度の問題で難しくカメラも大型カメラになるので、なお機材が重くなります。
ただでさえ重いカメラなのに予備機でもう一台持っていくのでなお重そうじゃ。
ローカル線なので一日の列車本数が少なく、天気および光線状態に影響されるので、納得のいく1カットを撮るために何日も粘らなければならないそうです。

今回の撮影地は、広島と島根を結ぶ木次線の出雲坂根駅。
ここは鉄道ファンにとっては有名な中国山地の山間の駅で、スイッチバックという駅や信号場で列車の進行方向を変えて急勾配をあがっていく施設です。
おそらく夏のはじめの頃で、1両のディーゼル車両は左に見え線路が上下に見えています。
この山間で、光がこれだけ回っている写真を撮ろうと思えば正午を挟んで限られた時間で、列車がこの位置に来たタイミングで晴れていること。
この条件が揃って初めて撮れる写真です・・・苦労しただろうなぁ。
鉄道の旅に出たくなる良い写真です。
コピーは「緑も、空気も、私も、あたらしく。」
春を迎える感じで気持ちが浮き立つナイスなコピーです。

私が「青春18きっぷ」を買うことはないでしょうけど、この場所には行って撮影してみたいですね。