アバンギャルドな枯山水の石庭2007年03月15日 20時36分13秒

龍吟庵

東福寺、京都五山の一つの臨済宗の寺です。
先日、本堂の天井絵を龍の話を書きましたが、今日はアバンギャルドな庭の話です。

冬季特別公開の龍吟庵に行きました。
住職が生活する方丈に枯山水の庭があるのが一般的です。

枯山水といえば竜安寺の石庭が有名ですが、白い砂利を海に、石を島などに見立
て世界を作っています。
私もいろんな枯山水の石庭を見ましたが、龍吟庵の石庭ほど前衛的なのは初めて
見ました。

まず入ってすぐ左手の庭は、石がなく砂利だけの庭・・・渋い。

次の庭は、グレーと白の二種類の砂利が使われていて、グレーは雲、白は空を表
しています。
庭の中央部の突起した3枚の石は龍の頭を表していて、それをぐるっと取り巻いている石は龍の胴体。
確かに龍の頭のような感じ。
壁は竹で出来ていて、その壁の表面に斜めに切った竹が何本も固定されています。
ガイドの方にあの壁の竹の意味はと聞いたら。
素人さんにはちゃんと説明せな・・・わが意を得たりという顔で、「あれはですね雷をあらわしています。龍が現れるとき雷と一緒に現れますから。」
予想通りのストレートな回答に頷くしかありませんでした。

反対側には朱い砂利の枯山水があり。
再びガイドの方に「この庭の砂利はなぜ赤いのですか?」と聞くと。
「これは鞍馬の赤い石を使って、山を表しています。」
これには「う~ん」と唸るしかありませんでした。

18日までの冬期のみ公開ですが、なかなか素敵な場所です。