アラブの春から1年2012年01月25日 22時27分28秒

今日のニュースでエジプトが30年ぶりに非常事態解除のニュースが流れていました。
1年前、チュニジアから始まった「アラブの春」ですが、エジプトも民主化を要求する反政府団体がムバラク政権を崩壊に追い込みました。
その後は、イエメン、リビア、シリアなど反政府運動が飛び火し、エジプト情勢に関しては時折流れる程度でした。
ヘッドラインで民主化運動グループが政権を握り非常事態を解除したと思い記事を読んだら、そうではありませんでした。

軍が政権を握り民主化をすすめており、民主化運動グループが政権を握ったのではありませんでした。民主化運動グループは相変わらず反政府デモを繰り返しているだけのようです。市民は、反政府デモの繰り返しで観光客も来ない、商売もままならない事態に嫌気がさし、反政府運動グループから心が離れていっているとのことです。

日本のメディアだけでなく海外メディアでも確認しましたが、ほぼ同じ内容でした。
外務省の安全基準も「渡航の是非を検討してください。」レベルであるので、国が落ち着き、観光客がピラミッドを見に行くことできるのは、まだ先のことになりそうです。

「アラブの春」という民主化運動が起こったのは、私が知っている限りチュニジア、エジプト、リビア、サウジアラビア、イエメン、モロッコ、ヨルダン、シリアでした。
そのうちサウジアラビア、モロッコ、ヨルダンは政権が国民への規制緩和などの政策を取ることにより早々と沈静化しました。
チュニジアは昨年10月の総選挙により民主化が進み情勢が落ち着きつつあります。

一方、イエメンはアルカイーダまで介入して一時は日本大使館も閉鎖するほど不安定な情勢が続いています。
また、リビアはカダフィ打倒のためNATOまで介入した内戦になり、シリアはアサド政権が国民弾圧を続けています。

今日、エジプトの非常事態解除のニュースに接し、改めて各国の情勢を調べてみましたが「アラブの春」はまだまだ先かなと思います。

これらの国で私が行ったことがあるのはヨルダンとシリアの2カ国です。
2008年当時、中東エリアで、この2カ国が唯一安全に旅が出来る国でした。
その時の旅行記はこちら
「砂漠と風と遺跡と」http://eurasia-walk.sub.jp/abroad/jordansyria/jordansyriatop.html

特にシリアの国民弾圧のニュースを目にするたびに辛くなります。
世話になったホテルのオヤジ、スークで値切りの交渉をした若い兄ちゃん、旧市街で気持ちよく被写体になってくれた人たち、駅前で会った双子、ダマスカス大学の学生など皆さん無事でしょうか?

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シリア・ダマスカス
世話になった宿のオヤジ

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ダマスカス駅前で会った双子

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ダマスカスのレストランの気の良いウエイター

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パルミラの靴屋の兄弟

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パルミラのタクシードライバー

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ダマスカス大学の学生

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ダマスカスの写真屋の大将

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銃撃戦のあった、旧市街ダマスカス・ストレートの人達。
皆さん生きてますか?

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こちらも旧市街のサンド・デザインの土産物屋とオレンジ・ジュース屋。
大丈夫ですか?


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旧市街のウマイヤド・モスクにて。
皆さん、お元気ですか?

やはり平和であってこその旅ができるのです。
一日でも早く本当の「アラブの春」になりますように。

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