やはりNikonのフィルム事業撤退には一言書かなきゃ。2006年01月13日 20時22分26秒

F3とフィルム

先日、「NikonのMF一眼レフの終焉」をblogで書いてから1週間もたたないうちに、昨日「Nikonフィルムカメラから撤退」の全国ニュースが流れました。
NikonF6という一桁ナンバーの旗艦モデルを2年前に発売したばかりなので、しばらくは無いだろうとは思っていたのですが。
意外に早かったな・・・というのが感想です。
やはりFM3Aの生産終了は、その前提だったのですね。

厳密に言うと「NikonF6」と「NikonFM10」の2機種は生産継続して、事業は縮小なのですが、実質は撤退ですね。
F6は旗艦モデルと言っても、今のプロ写真家のほとんどはデジタル一眼で仕事していますのでF6で仕事をしているプロはほとんどいないのではないかな?
フィルムカメラを使って仕事をしているプロはライカや大判カメラという機材を使用している人ぐらいでしょうか。
だからF6はプロ用と言っても、実質はハイアマチュアが使っているカメラです。
ただ伝統あるNikon一桁ナンバーのカメラを2年で終了させることは、Nikonブランドとしてできないことでしょう。

FM10は、実質はコシナというメーカーのOEM(相手先ブランド製造)ですので厳密にいうとNikon製造ではありません。
FM10はマニュアルフォーカスの入門カメラです。
いまさらこのカメラを買うのは、「写真学校」の生徒ぐらいでしょう。
つまり2機種とも「売れる」カメラではありません。
Nikonというメーカーの「プライド」と「良心」で残ったようなものです。
それが、ちょっと救い。

たしかにNikonということで大きなニュースとなりましたが。
この1年で、
京セラ(Contax)のカメラ事業撤退。
コニカ・ミノルタのフィルムカメラ事業縮小。
AGFA(フィルム製造メーカー)の倒産。
その前は、
リコーのフィルムカメラ事業撤退。
オリンパスのフィルムカメラ事業撤退。
というニュースが続いています。
今回のニュースで「フィルム事業」というのがメーカーにとって採算が合わないということが認知されたと思います。
残念ですが。

今朝の解説で、「フィルムは趣味のモノとして残る」と解説していましたが、「そんなの今さら言われなくてもわかってるわい!」でしょうね。
プロの写真家は、デジタル一眼で仕事して、プライベートではライカや古いカメラでモノクロを楽しんでいる人が多いと聞きます。
またトイカメラのブームで、ロモやホルガで楽しむ人も多いですね。
私もポジフィルムの発色やモノクロのトーンを見ていますと、まだまだデジタルはフィルムの世界に勝てない部分はあると感じます

フィルムのお楽しみはこれからです。